テント倉庫は荷物保管やイベントなどの幅広い用途で利用されています。テント倉庫には形や大きさによってさまざまな種類があるため、それぞれのタイプの特徴をしっかりと把握して導入する倉庫を選ぶことが重要です。今回はテント倉庫の種類や利用のメリット・デメリットについてくわしく解説するため、ぜひ参考にしてください。
テント倉庫の種類ごとの特徴
テント倉庫とは鉄筋にテントシートを張り付けたスタイルの倉庫であり、通常の倉庫と比較すると簡易的でシンプルな造りである点が特徴です。
テント倉庫には複数の種類があり、用途にあわせて最適な製品を選択できます。ここでは、テント倉庫の具体的な種類とそれぞれの特徴についてくわしく解説します。
閉鎖型
閉鎖型のテント倉庫は倉庫の全面にテントシートが張られた状態の製品です。テント倉庫のほとんどは閉鎖型であり、天候の影響を受けずに作業できるのが魅力です。
しかし、風通しが悪いことからテント内の温度調節が難しく、とくに夏場の熱中症対策には注意が必要になります。
側面開放式
側面開放式とは、テント倉庫の側面のうち一部のみのシートが張られていない状態で開放された製品です。中には側面すべてにシートが張られておらず、天井部分にのみシートが張られているタイプもあります。
側面開放式は閉鎖型と比較すると倉庫内のものをスムーズに動かせるほか、テント内に熱がこもる心配もありません。しかし、シートを張っていない部分が多いほど天候による影響を受けやすく、雨や風によって作業が滞るケースもあるでしょう。
伸縮式
伸縮式は骨組み部分が蛇腹になっている折りたたみ型のテント倉庫です。使用しないときは折りたたんでコンパクトにできるのが便利です。
移動式
移動式はキャスター付きのテント倉庫を指します。倉庫ごと移動させられることから、かんたんに設置場所を変更できるのがメリットです。
テント倉庫を利用するメリット
テント倉庫を利用することにはさまざまなメリットがあります。ここでは、テント倉庫を利用するメリットについてくわしく解説します。
短納期ですぐに使用できる
テント倉庫は通常の倉庫よりも簡易的でシンプルな造りであるため、通常の倉庫の半分程度の期間でスピーディーに完成させられるのが魅力です。できるだけ早く倉庫を利用したい人にはとくにおすすめです。
初期コストが抑えられる
テント倉庫は材料がシンプルであり、先述のとおり通常の倉庫よりも簡易的であることから人件費も抑えられるため、初期費用が安く済みます。コストをかけずに荷物の保管場所を確保したい場合に向いています。
変形地にも設置できる
テント倉庫は変形地にも設置することが可能です。使用する素材は鉄骨とテントシートのみであるため、土地の形や特徴にあわせて自由に作れるのが魅力です。
スムーズにメンテナンス・補強できる
テント倉庫はメンテナンスや修繕、増設・解体がかんたんな点もメリットとなります。万が一シート部分が破れてもシールですぐに補強できるほか、シンプルな造りを活かして増設・解体もスムーズかつ低コストに実現できます。
省エネ性に優れている
テント倉庫に張られているシートは透光性が高く、陽の光をとおすため電気料金の節約が可能です。さらに、冬場は日光によってテント内が暖まるため、暖房も最小限に抑えられます。
テント倉庫を利用するデメリット
テント倉庫にはさまざまなメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。導入の際はメリット・デメリットの両方をしっかりと把握し、用途にあった運用ができるかどうかを検討しましょう。
ここでは、テント倉庫のデメリットについてくわしく解説します。
シートの定期的な張替えが必要
テント倉庫は初期費用を抑えて導入できる点がメリットであるものの、定期的なシートの張替えが必要であることから維持費がかかります。シート部分は雨・風・紫外線などにさらされて経年劣化するため、長くとも10年ごとでの張り替えが不可欠です。
高さのある倉庫は作れない
テント倉庫は鉄骨・テントシートによって作る倉庫であるため、高さのある造りには対応するのが難しいです。高さを出せば倉庫全体としての安定性が下がってしまうため、丈夫さや安全性に問題が出るでしょう。
テント倉庫は基本的には低めの平屋型となることから、天井を高くしたい場合や2階建て以上の倉庫をつくりたい場合にはテント倉庫ではなく通常の倉庫の導入を検討するのがよいでしょう。
まとめ
今回は、テント倉庫の種類とそれぞれの特徴に加え、テント倉庫を利用することのメリット・デメリットについてくわしく解説しました。一口にテント倉庫といってもさまざまな製品があり、それぞれで特徴や適した用途が異なります。具体的には、全面にシートが張られている閉鎖型、倉庫の一部がシートなしで開放されている側面開放式などがあります。また、テント倉庫は通常の倉庫と比べると造りが簡易的であるため、短納期・低コストで導入できるのが大きなメリットです。しかし、初期コストは抑えられますが定期的なシートの張替えが必要である点や、倉庫の高さが制限される点などがデメリットとして挙げられます。テント倉庫の導入を考えている人は、テント倉庫の特徴やメリット・デメリットをしっかりと把握して購入を検討してください。
