
倉庫にはさまざまな種類があるため、導入を検討している方のなかには、どのような倉庫を選べばよいのかわからないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は、一般的な倉庫とは異なり倉庫の側面が開放されているという特徴があり、倉庫としてだけではなくさまざま用途にも活用できる、上屋テント倉庫について解説します。
上屋テント倉庫で様々な悩みを解決可能
上屋テント倉庫とは、基本的に倉庫の側面にシートや壁などがなく開けており、倉庫の天井部分のみにシートを張っている、骨組みが軽量鉄骨でできている倉庫のことです。一般的な倉庫だと倉庫の四方が壁で囲まれていますが、上屋テント倉庫は側面に壁がなく開放された状態になっているため、さまざまな用途に活用できます。
たとえば、雨などの天候が悪いときに、工場で製造した製品を保管のために離れた場所にある倉庫へ運搬するような場合には、製品を濡らさないように運搬する必要があるでしょう。上屋テント倉庫は、さまざまな場所に設置が可能であり、工場や倉庫に隣接して設置できるため、工場から倉庫に製品を運搬する際の雨よけとして使用すれば、製品を雨で濡らすことなく安全に倉庫まで運搬できます。
また、倉庫に大型の物品を保管しているケースでは、倉庫内でクレーンやフォークリフトを使用して作業をしたい場合もあるでしょう。一般的な倉庫だと、倉庫の高さが足りなかったり、間口が狭かったりして、クレーンやフォークリフトを倉庫内で使用することが難しい場合もあるでしょう。
しかし、側面が開放されている上屋テント倉庫であれば、側面からフォークリフトの出し入れが可能なだけではなく、倉庫の高さが最大で13mまで調整ができるため、高さのあるクレーンも問題なく使用できるでしょう。側面が開放されており、高さのある上屋テント倉庫であれば、倉庫としてだけではなく雨よけなどにも使用できるため、上手に活用すればさまざまな悩みを解決できるでしょう。
上屋テント倉庫の特徴
設計の自由度が高く、四方を壁で囲まれている一般的な倉庫とは異なる構造をもつ上屋テント倉庫には、さまざまな特徴があります。たとえば、倉庫の側面が開放されていることで広いスペースを確保できるため、大型トラックなどの輸送車を側面から倉庫内に乗り入れできるようになるので、物品の搬入・搬出を効率的に進められるでしょう。
また、倉庫のレイアウトは自由に変更可能ですが、そのレイアウト変更の方法のひとつとして、カーテンの設置があります。
開放されている壁のない側面にカーテンを設置すれば、倉庫内に保管している物品を外からの日差しや雨風から守りたいときには、カーテンを閉めて壁にすることで日差しや雨風を防げるでしょう。必要に応じてカーテンを開閉することで、さまざまな用途に対応できるでしょう。
さらに、天井面に軽量のテント生地を使用している上屋テント倉庫であれば、骨組みとなる軽量鉄骨の柱のスパンを広く取れます。柱のスパンを広く取れば、倉庫の側面の開口面積が大きくなるため、複数の小型輸送車や大型輸送車の倉庫内への乗り入れが可能になるでしょう。
上屋テント倉庫の価格相場
これまで見てきたとおり、側面に壁がなく開放されている上屋テント倉庫には、倉庫内へトラックなどの輸送車の乗り入れが可能になったり、倉庫としてだけではなく日除や雨よけとしても使用できたりと、さまざまな特徴があります。いろいろな用途に使用できる上屋テント倉庫に魅力を感じて、導入を検討している方のなかには、価格の相場が気になっている方も多いのではないでしょうか。
上屋テント倉庫の価格は、倉庫の大きさや使用する生地の種類によって異なりますが、防災生地を使用した場合の大きさごとの価格の目安として4つ紹介します。1つ目に、幅が10m、奥行きが10m、高さが5mの約30坪の大きさのテント倉庫の場合だと、価格は約660万円になります。
2つ目に、幅が12m、奥行きが15m、高さが5mの約55坪の大きさのテント倉庫の場合だと、価格は約1,030万円になります。3つ目に、幅が15m、奥行きが20m、高さが5mの約90坪の大きさのテント倉庫の場合だと、価格は約1,450万円になります。
4つ目に、幅が20m、奥行きが25m、高さが5mの約150坪の大きさのテント倉庫の場合だと、価格は約2,100万円になります。このように、上屋テント倉庫の価格は大きさによって異なり、大きいものほど価格は高くなります。
しかし、1坪あたりの金額を見てみると、1つ目が約22万円、2つ目が約18万7,300円、3つ目が約16万1,100円、4つ目が約14万円となり、大きくなるにつれて1坪あたりの金額は下がっているため、大きなテント倉庫を建てる方が、コストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
まとめ
上屋テント倉庫は、工場と倉庫の間に設置すれば製品運搬時の雨よけとして使用できるなど、さまざまな方法で活用できるのが強みです。また、最大で13mある高さを活かすことで倉庫内においてクレーンを使用して作業ができるだけではなく、開放された側面にカーテンを設置すれば用途に応じたレイアウト変更が可能になるなど、上屋テント倉庫にはさまざまな特徴があります。用途に応じた柔軟な運用が可能な上屋テント倉庫を導入すれば、一般的な倉庫と比べて物品の搬入・搬出が効率的にできるようになるだけではなく、作業現場で生じるさまざまな悩みを解決できるでしょう。