
テント倉庫は荷物保管用の倉庫以外にもさまざまな運用方法があり、用途にあわせて複数種類のテント倉庫の中から適した製品を選択できます。今回は、テント倉庫の概要やメリット・デメリットに加え、テント倉庫の種類とそれぞれの特徴や用途についてもくわしく解説するため、テント倉庫の導入を検討している人はぜひ参考にしてください。
テント倉庫の用途
テント倉庫は鉄骨・シートでつくられたテント状の建物の総称として使われることもありますが、実際には国土交通省告示により細かい定義が決められています。また、テント倉庫はほかの建築物と同様に建築確認申請も必要です。
ここでは、テント倉庫の概要と用途についてくわしく解説します。
そもそもテント倉庫とは
そもそもテント倉庫とは鉄骨躯体にシートを張った倉庫であり、シート倉庫やテントハウスとも呼ばれます。テント倉庫は「平成14年国土交通省告示第667号テント倉庫建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める件」という法律によって大きさ・形や用途が定められており、それぞれで建築の条件も異なるのが特徴です。
テント倉庫の用途
テント倉庫は用途が倉庫に限られており、運送業の荷物保管や製造業の材料倉庫、製品仕分け、建築機械整備、半製品・完成品の倉庫などで使用されています。テント倉庫はさまざまな企業で取り入れられており、土地の特徴や形、用途に適した柔軟な設計が可能です。
また、同じテント状の建物でもスポーツ練習場や簡易工場として利用するのであれば、テント倉庫としては認められません。法律ではテント倉庫の定義としてテント内に常時中に人がいないことを前提としている関係から、用途については細かく定められています。
テント倉庫を利用するメリット・デメリット
テント倉庫を利用することにはさまざまなメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。テント倉庫を利用する際はメリット・デメリットの両方をしっかりと把握しておくことで、目的・用途にあった有効な活用方法を実現できるでしょう。
ここでは、テント倉庫を利用するメリット・デメリットについてくわしく解説します。
テント倉庫を利用する5つのメリット
テント倉庫は通常の倉庫よりも簡易的なつくりであるため、早ければ2か月程度で完成させることも可能です。一般的な倉庫の納期の半分以下で倉庫利用を開始できるのは大きなメリットであるといえるでしょう。
基礎・骨組み・シートというシンプルな素材でつくられるため、コストを抑えられる点も魅力です。
また、変形地でも建設できるため敷地の自由度が高く、さらに耐震性にもすぐれています。加えて、テント部分のシート生地が透光性の場合は日光を適度に取り込めるため、テント倉庫内が明るいのもうれしいポイントです。
テント倉庫を利用する3つのデメリット
メリットが数多くあるテント倉庫ですが、いくつかのデメリットもあるため注意が必要です。
テント倉庫は通常の倉庫よりもかんたんな構造であり、断熱材が使用されていません。外気の営業を強く受けるため、夏場はテント内が高温になりやすく、冬場は寒くなりやすいです。
また、テント内は結露が発生しやすく、こまめな手入れをしなければカビが発生する原因にもなり得ます。さらに、テント部分のシートは雨や紫外線によって経年劣化しやすいため定期的な張替えが必要である点もデメリットのひとつです。
テント倉庫の種類
テント倉庫には形状・大きさ・用途によってさまざまな種類があります。ここでは、テント倉庫の種類についてくわしく解説します。
テント倉庫
テント倉庫は500平方メートル未満のものを指すのが通常です。物置や資材置き場として使われるほか、限られたスペースで開催可能なイベントなどにも活用できます。
大型テント倉庫
大型テント倉庫とは500平方メートル以上の倉庫を指します。比較的規模が大きい物流の拠点やイベント会場、スポーツ施設などとして活用可能です。
また、カスタマイズ性が高く、用途にあわせてさまざまなオプションを付けられるのも魅力です。
上屋テント
上屋テントは屋根にのみシートを張ったテント倉庫であり、壁がなく側面が開放された状態であるのが特徴となります。荷捌きスペースや駐車場、作業場などに向いています。
スポーツ練習場テント
スポーツ上天とは多様なスポーツの練習場として活用可能なテントです。天候にかかわらずいつでも快適に使用できるほか、透光性にすぐれたシートを利用することで電気料金の節約にもつながります。
まとめ
今回は、テント倉庫の概要や用途、利用メリット・デメリットに加え、具体的なテント倉庫の種類についてもくわしく解説しました。テント倉庫は鉄骨にテントシートを貼り付けた簡易的な倉庫であり、通常の倉庫と比較すると短納期・低コストである点や、変形地にも建てやすい点などがメリットとして挙げられます。しかし、断熱性が低く外気の温度に影響を受けやすい・結露が発生しやすいなどのデメリットがあるため注意してください。また、テント倉庫には通常のテント倉庫のほかにも大きさや用途によってさまざまな種類があります。テント倉庫を使用する目的にあわせて、最適な製品を選択してください。テント倉庫の導入を検討している人は、今回の記事をぜひ参考にしてください。